ランカヤン道中のご案内(行き編)



上の表、jpeg画像です。重くてごめんなさい。こんなややこしいものをhtmlで書くほどの技術を持ち合わしていないので、苦し紛れに旅行会社の送ってきた日程表をそのままデジカメで撮ってしまいました...。

さて、気を取り直して本題です。

こんな感じの日程で行って参りました。
土日と祝日をうまく使っているので、有給休暇は4日で済んでしまいます。慢性有給不足症の私にとって、ひじょ〜に嬉しい日程。
また、帰国が土曜日のため、翌日曜日は完全自宅休養日にできる点も肉体疲労児の私には◎。


成田へ

 池袋にある自宅から成田までの交通手段としては、JR・京成電鉄・エアポートリムジン・自家用車、と4種類のアクセス方法が考えられます。それぞれの長所と短所をまとめてみると...

  • JR「成田エキスプレス」

      長所 成田まで乗り換え無しで行ける。
     短所 値段が割高(3110円)。朝の池袋発は本数が少ない。

  • 京成電鉄

     長所 値段が安い。運賃は1000円。スカイライナー使用で1920円。
            本数が多い。
     短所 日暮里駅で乗り換えがある。

  • エアポートリムジン

     長所 成田まで乗り換え無しで行ける。電車のように、荷物を持って階段を上り下りする心配がない。
     短所 値段が割高。不測の渋滞による遅着の可能性。

  • 自家用車

     長所 荷物を持って歩かなくて済む。帰りの時間が何時になろうと大丈夫。
     短所 人数が少ないと割高になる。交通渋滞の危険性。

    と、こんな感じになります。

     ダイビングの場合、ただでも多くなりがちな海外旅行の荷物に加え、ダイビング機材やカメラのハウジング等々、かさも重さも張るものが多いですよね。あの荷物を抱えて階段の上り下りっていうのは、ちょっと考えたくありません。行きに腰を痛めて、せっかくのダイビングがおじゃんでは元も子もないもんね。

     で、私の場合は、ダイビング機材と着替えや小物類などは全てトランクケースに詰めこみ、あらかじめ日通のペリカン便で空港に送ってしまいました。送料は往復で約4000円程度。この金額が高いのか安いのかは、人によって判断の別れる微妙な金額かな。でも、重〜いダイビング機材を目の前にして、「4000円払うから、この荷物持って池袋・成田を往復しろ」って人に言われてもやりたくないよね。そこを嫌な顔一つせず、自宅にまで取りに来てくれて、帰りもまた自宅まで配達してくれるペリカン便って、なんて太っ腹なんでしょう。

     そんなこんなで、出発当日はカメラと財布とパスポートという身軽な格好をして、最安の京成電鉄を使い空港へと赴くところとなったのでした。


    成田空港第2ターミナル○秘情報

     って言うほどのことでもないんですけど、一応、情報です。

     この時期(2月)に南の島に行く際に悩むのが上着。持って歩くと結構荷物になるし、向こうに到着して荷明けをしたときなんか、リゾート気分に水を差しちゃうよね。そんな人の為に出発ロビー内には上着の一時預かりがあります。値段は1週間で1700円位だったはず。これも高いか安いかは人それぞれだけど、私は預けてしまいました。

     それと、両替。出発ロビーの両替所は常に結構な行列を作ってます。行列好きの人、並ぶ価値有り。行列の嫌いな人は一階降りた所(到着ロビーかな?)にも両替所があって、そちらの方はがらがらですから、そっちを利用した方がいいんじゃないかな。
     私はここで200ドル分の円を両替しました。なんでも、マレーシアは固定相場制をとっているため、円をドルに一度換えて、さらにドルをマレーシアドル(リンギット)に両替した方が、円から直接マレーシアドルに両替するよりお得とのことらしーです。


    クアラルンプールへ

     マレーシア航空はエライ。何がエライって喫煙席がある。このご時勢、見上げたサービス精神!いや、精神なんてもんじゃない、これは根性の問題だ!! サービスど根性!!!

     クアラルンプールまで7時間超の長時間フライト。もしも全席禁煙だったら、この間に食前食後の一服はおろか、「無事離陸も済み禁煙サインの消えたあと、気分を落ち着けての先ず一服」も「スチュワーデスに英語で話しかけられたどうしようという不安を克服し、やっとの思いでありつけたドリンクサービス後の安堵の一服」もできなくなっちゃいます。もしも、こんな状況に直面してしまったら、ニコチン切れで意識が朦朧とした私は、よくわけの分からないうちにお便所で隠れタバコをやってしまい、その場で逮捕されてしまう危険だってあるわけなんです。これは笑い事では決してすまされないであります。
     というわけで、総勢15人のツアーなんだけど、喫煙常習者の私一人、禁煙席組の皆さんとは離れて一人、喫煙席に腰を落ち着けたのでありました、バンザーイ、バンザーイ!!!

     あ、失礼、つい興奮してしまった...。大多数の非喫煙者のみなさまにとっては、そんなことよりも機内サービスだの食事だのの方が大事ですよね。じゃ、そっちの話題にします。

     どちらも、日本の航空会社よりは下だけどアメリカの航空会社よりは上、といった感じでしょうか。良くもなければ悪くもない、ごく普通といった印象でした。ただ、食事の際に「ビーフorチキン?」でビーフを選んだら、一緒に日本そばと中国風うどんと西洋風パンが揃って出てきたのには、ちょいと驚き。

     余談ですけど、私の席は通路側。真ん中は空席で、窓側の席には東南アジアのおぼっちゃま、といった風体の独り旅の若い男性が座ってました。

     「ヤバいなぁ、英語で話しかけられたらどうすんべ。死んだふりでもしてようかな。」と思い、なるべくそっちの方は見ないようにしてました。普通だったら、久しぶりのロングバケーションでオープンマインドな私は、フレンドリーにカンバゼーションしちゃったりするんだけどね。(嘘)

     向こうの男性もこちらが気になるらしく、ちらちら盗み見してる。ますますやばいなぁ、ここは死んだふり、死んだふり...。しかし、相変わらず左の頬あたりに感じる隣の視線はやまないんだよね。どうやら彼はトイレに行きたくなった様子。
     とうとう我慢できなくなったらしく、彼はシートから腰を浮かすと「エクスキューズミー」と言ってきた。それくらいの英語なら、わしにもわかるぞ。さすがにトイレに行きたい人に対して死んだふりを続けて、その場でお漏らしされてしまっては困ります。「日本人は、我が国の人間に対して最大の恥辱を強いた」なんて言われて国際紛争に発展してしまってはもっと困ります。ここは日本男児として太っ腹なところ見せなければならないところ。
    私は黙って通路に立ち、彼を通してあげました。彼は、照れくさそうな微笑みを浮かべると、個室へそそくさと消えていったのでした。

     さて、そんなこんなでもう数十分でクアラルンプール到着。ちょっと喉の渇きを覚えた私は、たまたまそばを通りかかった日本人スチュワーデスにジュースをお願いしました。もちろん、日本語で。すると、またまた左の頬に焼け付くような視線が...。お、おっ、今度のは視線の鋭さが尋常じゃないぞ!トイレに行きたいなぁ、なんていう生やさしいもんじゃないぞ!!やばいっ!やばいっ!!スチュワーデスが立ち去ると、とうとう彼はこちらの方に身体ごと顔を寄せてきた!うわっ、話しかけて来るぞっ!やばい、死んだふりも間に合わないっっ!!あーーーーっっっ、来た〜っ!!!!

     「すいません、マレーシアの入国カードの書き方ってわかります?」

    しばし沈黙。聴こえてくるのはジェットエンジンの音だけ。
    流暢な日本語でした。なまり一つありません。彼は完璧な日本人。外人だと思われていたのはどうやら私のほうだったようで...。


    クアラルンプール国際空港

     やっと着きました、クアラルンプール。きれいな空港です。

     とりあえず、両替所に行き50ドルをマレーシアの通貨、リンギットに換えました。あとは、コタキナバル便に乗り換えのための時間があるので、ここで少々お買い物。ランカヤン島にはタバコも売ってないし、お酒もビールとワイン以外はないとのことなので、まず免税店でタバコを購入。マイルドセブン10箱で確か28マレーシアドル(「リンギット」ともいう。1リンギット=約30円)。成田空港内の免税店で買うより安いらしいので、慌てて日本で買わないようにするのが無難かな。

     次にお酒。南の島って言えばラム酒だよね、って事でバカルディを購入。ん?ラムってカリブ海方面のお酒か?ま、いいや、南にある島はみんな南の島。南の島々、みな兄弟ね。お値段の方は、確か75マレーシアドルだったと思います。

     それと愛煙家の皆様にご一報。ざっと見たところ、喫煙室はありませんでした。これだけ広い空港だし、国際空港なんだから何処かにはきっとあるんだろうけど。ガラスで区画された、一見喫煙室風のスペースが何カ所も見受けられますが、あれは Pray Room。イスラムのお祈りの場所。くれぐれも間違って中でタバコを吸ってはいけません。罰金くらいじゃすまなくなるかも知れないぞ〜。


    コタキナバルへ

     ここからはマレーシア国内線のため、全席禁煙。ま、2時間半の禁煙くらいだったら、健康のためにも仕方ないでしょう。

     当然といえば当然ですが、日本人スチュワーデスは乗っていません。英語の不得手な方、何か頼むためには度胸と愛嬌が必要です。

     夕方発だったため、食事は出ました。ここでもビーフを注文したんですが、ある程度洗練された国際線のそれとは違い、こっちはエスニック色満天。私は、うまい、と思いました。

     私達の乗った便は、途中ラブワン(Labwanかな?ブルネイ王国かな?)というところに寄港して、乗客はみな機外に降ろされました。ちなみに、乗った飛行機が途中そんなところに着陸するなんて夢にも思っていなかった私は、てっきりコタキナバルに到着したものだと思い、喜び勇んで真っ先に機を出てしまいました。再乗機の際に必要な赤いトランジットカードを配っているなんて露とも知らずに。


    コタキナバル

     到着したのが夜の11時をまわっていたため、街の様子はまったく不明。

     泊まったホテルは、Casuarina Hotel というところ。周囲の様子がわからないので、他と比べてどうだ、っていうのは全然わかりませんが、日本のビジネスホテルのちょっと広いやつ、と思ってもらえば当たらずとも遠からじでしょう。部屋は温水シャワーのみで、シャンプーと石鹸は備え付けられてました。冷蔵庫の中にはミネラルウォーターもあり。

     一階には、レストランがあります。夕方に機内食を食べただけで、少々空腹を覚えた私たちのお腹を、夜の12時前後という時間にも関わらず、レストランは快く満たしてくれました。お味の方は、ココナツミルクと唐辛子たっぷりの現地料理からスパゲッティミートソースまで、十分満足のいくものです。

     余談ですが、ホテルでチェックインをしてる最中、エントランスの辺りで携帯電話を持ってうろうろしてた、ちょっと化粧の濃い、グラマラスな若い美女二人。あれは一体何だったのだろう...。


    コタキナバル空港

     昨夜遅く到着した関空組とここで初顔合わせ。彼らのここに至るまでの苦労話はこちらです。

     サンダカンへの飛行機は9:05分発なので、7時過ぎにホテルを出てコタキナバルの空港にむけ出発。朝食は、飛行機のチェックインを済ませ荷物を預けた後、空港にあるバーガーキングでとりました。他にミスタードーナツ風のお店もあり。朝なのでおみやげ物屋等は開いてないけど、食事できるところはやっているようです。

     それと、人間「朝」といば「トイレ」の気になるところ。やっぱり朝一番の行事は、気持ちのいい環境でゆっくりやりたいものだよね。というわけで、そっちの方の施設情報。

     空港のトイレは、あまり新しく無いけど清掃はちゃんと行われてる様子です。床が水でびちゃびちゃになってましたから...。問題は、紙。ほとんどのブースには紙がないです。一応ロールのホルダーは付いてるんだけど、紙切れです。備品置き場みたいなところにも置いてないです。個室に入る際には、必ず紙の存在をチェックするか、あるいは自分でポケットティッシュを携行しましょう。が、しかし、切迫した状況を迎えてしまい、うっかり確認せず携行もせずに、ただひたすら用を済ませてしまった人もご安心。各ブース内には、清掃用(?)の蛇口が1つずつ備え付けてあります。それで洗っちゃってください。


    サンダカンへ


     サンダカンへは一時間もかからない小フライト。行きは写真のような双発機でした。「いまどきプロペラかよ!?」とも思いますが、案に相違して、乗り心地の方はなかなかです。途中晴れていて窓側の席だったら、キナバル山の偉容が望めるんじゃないかな。私の席は通路側、しかも曇りだったので、その姿はちらっとしか拝めませんでした。


    サンダカンからランカヤン

    さ〜て、やっとつきましたサンダカン空港。コタキナバルを出発したときは雨が降っていたので、ど〜なることかと心配だったんですが、サンダカンは雲は多いとはいえなかなかのお天気。


     空港でPSRの出迎えを受け、一行15名は送迎車に分乗し、ランカヤンに渡る船着き場へ。

     途中、国道を走る車の窓から眺めた風景は、う〜ん、なんと表現すればいいのかな〜。ごく普通というか、アジアの混沌というか...。自然と人口物の比率は、日本で例えていうと伊豆半島くらい。建物は、地震が来たら一発で倒壊しそうな古い鉄筋コンクリート造らしきものと、比較的あたらしい洒落たものが、ランドスケープデザインなどまるで無視するごとく混在していて、街の印象を中途半端にしてくれてます。建設中の建物がかなり数多くみられたけど、これから発展していく地域なのかな。時折、屋台の建ち並んだマーケットとそこに群がる人々の活気を見ることができ、アジアっぽさを感じさせてはくれました。

     さて桟橋に着き、ランカヤンに渡る船に乗船。実はちょっと不安な想像してたんだよね。いつ止まるとも知れない怪しげな焼き玉エンジン、さっきまで魚を積んでいたんじゃないかという臭い、自転車より遅いスピード、船長が「昨日も3艘、沈んだぜ...」とぼそっとつぶやく...、あ〜無事にたどり着けるのであろうか?

     が、ご安心あれ。PSRの船はそんなんじゃありません。真っ白のFRPボディにYAMAHA200psのエンジンが2基、テント地の日除けだってしっかり付いて、快適そのもののモーターボートです。  私達は人数の関係で2艘の船に便乗し、ランカヤン島まで1時間強のハイスピードクルージング。抜きつ抜かれつ007映画ばり(杉本氏曰く)のボートチェイス、退屈するまもなく、あーっという間に島の桟橋に到着したのでありました。


    「ランカヤン道中のご案内 帰り編」(近日公開、多分...)に続く

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