2002/12 慶良間 報告


そんなわけで、12月13/14日の二日間にわたって、慶良間で色々テストしてきました。

(以下、言い訳)
しかし、なんですなぁ、初めて使う撮影器材、しかも通常のガイド付きファンダイブの中で、課題に書いただけのテストをこなすっていうのはほとんど無理。ほんの一部しかできなかったです。
なんとか行ったテストも満足イク結果を得られたのは、ごくごく一部だったし。まぁ、器材に慣れるついでに試し撮りしてきたって感じです。
そんなこんなですので、写真としての出来はかなり低いんですが、その辺は目を瞑って下さいませ。_(._.)_
(言い訳、終了)

さてさて、言い訳の後は、気を取り直して本題に入ります。
「課題」では、今回、ライトが手に入らなかったと書きましたが、やはり陸上マクロテストでの悲惨な結果を考えると、内蔵ストロボだけというのはかなり不安。なので、結局ライトのみ購入し手持ちで使うという暴挙にでました。(^^;
そんなこんなもあって、実行した課題項目にはかなり変更がありますですな。 というか、項目にはあまり沿わず『その時に出来ることをした』って感じです。(^^;

1.ホワイトバランスについて
これが今回の最大の課題。 やっぱり色がちゃんと出てないことには「写真としてどうなの?」って感じですからねぇ。「青かぶりしてた方が海らしい」って意見もあるけど、わたし的な好みとしては「見た色・感じた色」を再現したいと思うわけです。 まぁ、レタッチソフトで後から調整してやればそれで同じじゃないか(事実、ホワイトバランス(以下、「WB」と略します)はカメラ内部で撮影した生画像にソフト的な処理をしているらしい)ともいうんだけど、レタッチの限界を超えた写真が、もし決定的な瞬間を収めたものだったらいったいどうなんでしょ?
さて、余談は兎も角、本題に戻ります。
今回は、自然光下におけるWBを以下のように設定して、サンプルをいくつか撮影してみました。

1.オート
2.プリセットメニューの「曇天」
3.ワンタッチWB

(WBの設定方法)
a.水中ノートの白紙を利用
b.白い砂地を利用


ワンタッチWBについては、深度ごとに調節した場合とそうじゃない場合の二通りのサンプルを撮ろうかなと思ったんだけど、通常のガイド付きファンダイブだったので、あんまりもたもたやってると他のお客さんの迷惑になりそうなため、今回はやめましたです。

さて、では撮影例。まずはクマノミです。
いずれの写真もストロボはoffで撮影、リサイズ以外は無修正です。

WB「Auto」

かなり青被りが激しいです。

WB「曇り」

Autoで撮影した場合とほとんど変わりないです。光量などから「曇り」のWBをAutoが選択したのかもしれないですね。

WB「ワンタッチ」

水深10mくらいで白い砂地を使って設定しました。
クマノミのオレンジ色が綺麗に出ています。ほとんど見たままの色ですな。
これだったら、色関係のレタッチはほぼ不要。

しかし、なんですなぁ、クマノミってやつはちょろちょろ動くんで、こういった場合のテストにはもっとも適さない被写体ですなぁ。
しかも卵を守る時期に入っているのか、バシバシ、くまのみアタックされちゃいました。(^^;

次はハダカハオコゼの撮影例です。水深13,4mだったかな、多分。

WB「Auto」

クマノミの時同様、これもかなりの青被り。

WB「曇り」

これも前例同様です。ほとんど意味なし。

WB「ワンタッチ」

クマノミ撮影時のままの設定のWBで撮影。
かなり自然な色合いです。

WB「蛍光灯」

参考までに、プリセットの「蛍光灯」で撮影してみました。
色温度によっていくつか選択できるのですが、どれを選択したかは忘れちゃったです。(^^;

色違いのハダカハオコゼがいたので、そちらでも撮影例を3つばかり。

WB「Auto」

WB「曇り」

WB「ワンタッチ」

こっちの色のハダカハオコゼは、撮影中ずっとおとなしくポーズを取っていてくれたお利口さんです。
お会いになってみたい方は、慶良間・阿嘉島の「タートルベイ」までどうぞ。(^^)

んで、そろそろ実例にも飽きてきたところとは思いますが、接写系ばかりでは片手落ちですので、水中風景をば3例。

WB「Auto」

WB「曇り」

WB「ワンタッチ」

というわけで、結論としては、撮影例を見ていただければ一目瞭然なように、ワンタッチWBでは、かなり正確に海中での色を再現しております。
オートと曇天は似たような結果が出てますが、オートの場合は明るさ等々の関連で「曇天」をカメラ側で選択してるのかも知れんですね。なので、青カブリ対策にはほとんど使えませんです。
欲を言えば、ワンタッチWBで撮ったもの、もう少し青み掛かってくれたほうが海の中っぽいかもしれないですねぇ。レタッチで青みを増せばそれまでなんだけど、上手くやらないと、わざとらしい青さになっちゃうしね。
今回は10m程度でWBを取ったのですが、それよりも浅い深度で調節すれば自然で軽い青みを出すことができるかもしれません。これは次回の課題。

えーと、それからワンタッチWBの取り方ですが、前述のとおり、二通りの方法で試してみました。それぞれの結果を載せようと思っていたんだけど、後から写真を見て、どれがどっちの方法で設定したのか、なんだかよくわからなくなっちゃいました。(^^;
なので、白い砂地で設定しようと水中ノートで設定しようと、あんまり大差はないっていう結論ですかな。(笑)

この辺り、深度によるWBの変化とともに、次回への課題でもあります。

(注:C5050の場合、RAWモードで撮影して、後からカスタムWBを適用することが出来ます。なので、各水深ごとのWBをカスタムに登録しておき、地上で最適なWBをゆっくり探すという技も可能ですな。)

2.マクロ、Sマクロモードでの内蔵フラッシュ光のケラレ
地上での撮影テストの結果、内蔵フラッシュはほとんど使い物にはならないであろうことは予測できたのですが、あえて水中でテストしてみました。

という感じで、結果はほぼ予測どおり。
ワイドコンバージョンレンズ・マクロモード(多分)で、ウミシダに思いっきり近づいて撮ってみたんですが、内蔵フラッシュ光は被写体には全く当たっておりません。ウミシダの後ろのほうが白く飛んでるけど、その辺りに光は当たってるようです。
そんなわけで、外部ライトorストロボなしでは、マクロ・Sマクロ撮影はかなりきついですねー。

後の作例にも出て来るのですが、まぁ、光が多く入る深さであれば、WBを調整してあげれば、あえて光源は必要ないのではという感じがしますですな。

3.外部ライトの使用について
えーと、今回、土壇場になって水中用ビデオライトを購入しちゃいました。しかし、まぁ計画性がないというかなんというか。(笑)
でも、自宅での内蔵フラッシュ使用でのカブリテストの結果があまりに悲惨だったんだもん。(^^;

さて、ここで「なぜ外部ストロボでなくビデオライトなの??」って疑問を持つ人もいると思います。
確かに外部ストロボの方が光量あるし色温度も高く、被写体の発色は美しいかも。(他にも理由あるかも知れないけど、自分にはわからん。誰か知ってる人いたら、教えてくださいです。m(__)m)
さらにそれを2灯で使えば(通称「ズワイガニ」)マクロ撮影には効果絶大。条件さえ揃えば魚類図鑑みたいな写真が撮れたりだってします。

でも、ちょっと待って。
「魚類図鑑」みたいな写真撮って面白いか??
私のような未熟者がいうのもなんだけど、そういう教科書的なんじゃなくって、もっと個性のある、自分の撮影意図がしっかり表現された写真が撮りたいなぁ...。
で、それを念頭に置いて作画を考えた際、陸上ではもちろんのことなんだけど、水中写真での光の効果が占めるウエイトは、さらにより大きいような気がするぞ。
じゃあ、その外部ビデオライトの利点はというと...。
  1. 液晶ファインダーを使うというデジカメの利点を生かして、露出の状態や陰影のつけ方を確認しながら撮影できる。
  2. 被写体との距離だの露出だのを計算しなくてもいいので楽。窒素酔いだってへっちゃらさ。とっさの時にはフルオートで撮影しちゃえばいいしね。
  3. ストロボ充電待ちの時間がないので、イライラ度が軽減できる。もちろん、カメラ固有の機能をいかした連写も可能です。
  4. 手持ちにすれば、光源の方向をより自由に設定できるし、近くにいるバディに手渡してあげれば、あーら不思議、バディが照明助手に早変わり。(笑)
  5. ライトを持ってなくて困ってる人がいたら、横からすかさずライティングしてあげて、「よい人の振り」をしてあげたりすることができる。
(他にも、内蔵フラッシュをうまく併用したコンビネーションプレイ、なんていうのも可能かも知れません。この辺りは、今後の課題かな。)

というわけで、ビデオライト、いいことづくめじゃないですか。(^^)
私の場合、特にこの「陰影」っていうやつを大切にした写真を撮ってみたいなぁ、なんて考えているので、迷わず外部光源にはビデオライトを選択しました。

さて、次にビデオライトの機種選択です。どれにしましょ?
SEA&SEAのLX−25とか同社のLX-50とかエポックの15-30Wの可変のやつとかが候補に挙がっていたのですが、結局、LX-25を購入しました。
LX-50はでかくて高い、エポックのはバッテリーチャージャーが国内用と国外用の二つ必要である、との理由で却下。
LX-25は、光量が足りるかちょっと気になったんだけど、「写真撮影する分にはまったく問題にならないし、SEA&SEAの方がエポックのより光が綺麗に拡散します。私だったらこれを買いますね。」との店員のアドバイスもありそれに決定。いい客ですな。(^^;

で、撮影サンプルです。
自然光、LX-25使用、ガイドの持ってた50Wの外部ライトの3種類の光源を使用してます。
リサイズと若干のトリミングをした以外は無修正。

自然光のみ、露出はフルオートで撮影したものです。
青被りが激しいですが、一応お約束ってことで。

自然光のみ、ワンタッチWB使用
若干露出がアンダー気味ですが、これは腕が未熟なため。勘弁してください。まぁ、見られる程度には撮れてます。

LX−25使用、露出フルオート。
イボイボにもしっかり陰影がついて立体感が出ています。光の当たってる部分と影の部分のコントラストも、強すぎずも弱すぎずもなく、適度な感じです。

しかし、上の方で偉そうな能書きを垂れてしまった割にはへぼい写真だなぁ。(苦笑)

モデルは、photoBBSでお馴染みの「写真家 ぽに山チキン」が「これを撮りなさい。」といって見つけてくれたキイロイボウミウシです。
「もっとマシなもん、ないんかい!」とも思うけど、クマノミみたいにちょろちょろ動き回るやつよりは、こういうテストに向いてるかな。(^^;

次は、ガイドさんが50Wの外部ライトで照らしてくれた例。

根の隙間にいたイシヨウジを照らしてもらって撮影。
写真を見た目の明るさはLX-25使用時と大差ないのですが、実際には、被写体と光源の距離が離れてしまうので、このようなシチュエーションでは光量に余裕があったほうが露出関係の制約も少なくなり、有利かもしれません。
(この写真、C5050+PT015のマクロ撮影見本としてなかなか良いので、別窓に開く拡大画像は大きめにしてあります。興味のある方はどうぞ。 撮影データ:S=1/125、F=4.0、ISO=64、 HQ 2560x1920を1280x960にトリミング、画質等は無修正、SIZE=約900k

うはははは〜、こちらは大失敗の作品例です。思いっきり真っ赤っか。(笑)

普通のダイビング用水中ライト等々、色温度の低いライトを使用した場合、こういった赤カブリが出ちゃうんですが、この場合はそれが原因ではないです。単に私がWBを自然光用のセッティングのまま撮っちゃっただけ。
せっかく照らして貰っても、これじゃダメですねー。ガイドさん、ごめんなさい。m(__)m

こうなちゃったら開き直っちゃえ〜、ってことで、レタッチソフトで逆に赤みを増し、コントラストもあげてみました。
なんとなくポップアートっぽいかも?? まあ、でも、やっぱり失敗は失敗だな。(^^;

近いものばっかりではなんですので、前景やら背景やら入れたものを最後に一つ。

LX-25使用、フルオートで撮影。
スカテンの色も背景の青も、なかなか綺麗に出てます。
こういったシーンでも、充分に使えそうな予感。(^^)

んなわけで、外部ライトの使用は、予想通りまあまあ成功でした。
一灯だと、やはり影の部分はどうしても黒くつぶれてしまうので、スナップ的な当たり障りのない写真を撮りたい時は自然光+ワンタッチWB、陰影をつけてちょっと絵作りをしてみたいときはビデオライト+オートWBっていう感じで決めてやるといい感じですね。

LX-25は、光量も必要充分な量だし、陰影もなかなか良い雰囲気につく感じです。大体自分の期待してた通りの撮影が出来る、まぁ満足ゆく一品ですな。
欲を言えば、通常のダイビング用ライトとして使用したり、遠くのものにも光が届くよう、拡散・スポットが切り替えられれば言うことなしでしょう。(ってことは、エポックのを買ってフィルターを着け換えるようにればよかったのか??(笑))
ガイドさんの使用していたライト(メーカーと型番聞き忘れた。(^^; 今度、聞いておきます)と比較すると、LX-25の方が色温度が高いのか、若干白っぽいです。
C5050の場合、全体的に冷たい色調に仕上がる感じなので、色温度の低いほうが暖かい色合いになるかも。この辺は、使用する機種と個人の好みによって、使い分けが必要なところだと思います。

4.その他
C5050+PT015 First Impression

 さてさて、昨年末に購入したC5050と純正ハウジングのPT-15ちょこっだけ使用した感想を書きたいと思います。気になるダイバーの方も多いと思いますので。
 若干誉めすぎのきらいもありますが、以前使っていたのが既に三年落ちとなってしまったC-920Z、それと比較しての感想にどうしてもなってしまいます。同性能の他社製品と比較してということではないので、その辺を差し引いてお読みくださいませ。

 C5050単体

 スペックはオリンパスのホームページでご覧いただければ思います。

 実際に手にした感想としては、コンパクトなボディながらしっかりした感触と重量感、デジカメにありがちな奇をてらったおもちゃのようなデザインではないオーソドックスな外観「優れた道具だな」という印象を受けました。その大きさにもかかわらず、手にして構えてみると手のひらにしっくり馴染んできます。あくまでも「カメラ」であるということを意識して作られたのかなって感じです。

 対応メディアは、XDカード・スマートメディア・コンパクトフラッシュ・マイクロドライブの4つに対応。電源は、CR-V3リチウム電池2パック・単3ニッケル水素電池(充電式)4本・単3ニッカド電池4本・単3アルカリ電池4本・FR6単3リチウム電池4本に対応。これは過去の手持ちの資産を生かせたりする点で、とっても良心的。◎です。

 操作性については、各種設定ボタンがあっちこっちに配置されていて、どこになにがあるのか覚えるのがちょっと大変かも。覚えてしまえばそれなりに機能的な配置なんだと思いますが、私はまだその域に達してません。(^^;
 オリンパスのニュースリリースでは「ボタンやレバーの位置もカメラから手を離さずに操作できる位置に配置」とありますので、まぁ、そういうことなのでしょう。ただ、使う人や状況によって、よく使用するダイアル、ボタンとかは異なると思いますので、その辺、もうちょっとフレキシブルなボタン割付けが出来るようだとよかったかなぁ。
 画像の方、最高画質で撮った際の良さは、C920Zの比ではありません。各スペックから考えて、まぁ、当然といえば当然なんだけどね。(笑)
 ただ私の場合、レタッチ肯定派だし、PC上で見ることが多いし、このHPに掲載してる写真のサイズも400×300以下のものがほとんどなので、どっちにしろ、あんまり関係はないとも言います。今度、HPの企画として、C920、C5050、銀塩で撮った写真の当てっこクイズでもやろうかな。(^^;
 カメラ雑誌やらカメラ関係BBSなどを見ると、CCDサイズの小さいことによる暗部のノイズが取り上げられてますが、ど素人の私にはよくわからんです。まぁ気にする人は気になるし、気にしない人には気にならないといった程度なんじゃないかなと思います。 F1.8レンズ+ISO64っていうのは、なかなか良いですね〜。銀塩もやってる自分としては、水中の乏しい光のなかでのISO64は、シャッタースピード等々の面でかなりきついんじゃないかなぁ、とも思っていたのですがほとんど問題になりませんでした。今回、ISO感度はオートに設定していたんですが、後で写真のプロパティを見てみるとほとんどがISO64になっていました。なので、普通に使っていられる感じです。

 C5050+PT-15

 手にした感触でまず感じたこと「でかい...」です。C5050本体は、その機能に比して実にコンパクトなのに、なんでハウジングはこんなに大きいんでしょう。C920Z用ハウジングとは比べるまでもなく、他社のコンパクトデジカメ用ハウジングと比べても、その大きさはひときわ目立つ感じ。まぁ強度の問題だとか、他にも私には計り知れない秘密が何か隠されてあるのかもしれませんな。(^^;

 PT-15から採用になった二重Oリングは、安心感も二重になり良いですねぇ。セッティングの手間も二倍になっちゃうんだけど。(笑)

 操作性は、「うーん、どうなんでしょう」といった感じです。
 C5050は露出補正だのマクロモード切替をする際、機能ボタンを押しながらジョグダイアルをまわして選択する方式になっています。この方式、陸上で使う際にはとっても便利で使いやすいのですが、水中では今ひとつなんですよねぇ。
 撮影する際、両手でホールドしながらというのは基本だと思いますが、設定を変更する際にも両手で構えてこの「押しながら回す」操作をしなければならないのはどうなんでしょ。水中の場合、片手がふさがっていたり、不自然な態勢を取らなければならない状況も多いですからね...。
 また、先ほども書いたようにハウジングがでかいので、この動作を頻繁に行うにはかなりの苦痛を伴います。握力に自信のない人とか手の小さい人は相当大変かも。かくいう私も握力のない人なので、ダイビング後、両手の脱力感に悩まされました。(^^;
 それから、ジョグダイアル自体も回す加減が難しいです。操作から切り替わるまでの反応に若干のタイムラグがあるのかな、なんかこう、ピタッとした感じがなくって気持ち悪い。なので、それを使用してのメニュー選択の際、ちょっとイライラさせられたりします。まぁ、このへんも慣れの問題なのかもしれませんが、せっかく各機能専用のボタンがついてるんだから、「一回押せばマクロ、二回押せばSマクロ」みたいな方式とジョグダイアル使用の方式が切り替えられるようにしてあればいいんだけどなぁ。

 それから、購入時に一点気をつけなければならないのは、このハウジング、ステーというかアームというかは、UN社製の純正のPT-15向けのものを使用しないと、左側についてる機能ボタンは全滅らしいですので御注意を。(まぁ、事実上、Cx0x0系は水中デジカメの標準機みたいなので、追々他社も対応してくれるのでしょうけど)

 総論

 水中での使用を考えた場合、機能・画質については申し分ないんだけど、操作性についてはやや難点あり、といった感じでしょうか。
 コンテスト応募用ですとか、あくまでも絵作りにこだわった写真を撮るためだったら、性能は充分、使いこなせれば相当の威力を発揮してくれると思います。
 ただ、ファンダイブ中のちょっとしたスナップ写真とかWEB用の写真を撮るには、はっきり言ってオーバースペック。このような用途での使用が主だったら、見得っ張りな人以外には無用の長物でしょう。素直な気持ちで考えて、同社のC-40Zの方がきっと快適だと思うです。

誉めちぎるつもりだったんだけど、なんだか辛口な批評になっちゃったなぁ。(^^;
こんなこと書きながらも、C920Zで限界を感じていた私にとっては、かなりお気に入りの一品ではあるのですよ、ほんとに。お風呂だって一緒に入っちゃったりするんだから。(ハート)
使う人が使えば、きっと満足の行くものなのでしょうねー。読んで不快感を感じられてしまった方がもしいらっしゃいましたら、筆者の私がまだその域に達していないんだということで、一笑に付してくださいませ。実際、今回のダイビングでは、カメラに振り回されちゃったわけですから。(^^;
えーと、それから余談ですが、昨年12月末に発売になったSEA&SEAのDX-3000ハウジング+リコー Caplio RR30がかなり気になるんですよねぇ。同社HPの情報とかカタログスペックを見た限り、画素数にこだわらなければ、水中撮影用デジカメとしては史上最強かもしれないです。使ってみたいなぁ...。リコーさんかSEA&SEAさん、モニターとして貸してくれないかな。(笑)

5.今回のまとめ
「とりあえず」の設定

さてさて、今回のテストでの結果を踏まえ、細かいことはさておき「とりあえず」どんな設定にしておけば、色調的にまぁまぁ失敗の少ない写真を撮れるかということを状況別に考えてみました。

まずカメラで準備しておく設定

ワンタッチWB機能で水深10m、20m、30mごとのカスタムWBを設定。
わしみたいに不精な人やデジカメ自体にカスタムWBを複数記憶できない場合は15mくらいでとっておけば、あとでレタッチ不能なまでのアオかぶりはしないと思うです。(多分)

お魚等々の近接撮影時

スナップ程度のものを撮るのには、自然光+カスタムWBで充分かも。
ちょっと気合を入れて撮影する時には、外部ビデオライト+オートWBですな。

水中風景等、ワイド系撮影

通常は自然光+カスタムWBでOK。
外部ライトの併用もライトのW数や距離によって変るけど、ある程度効果ありかも。

ワイドレンズ使用のマクロ撮影

自然光+カスタムWBでも大丈夫なんだけど、こういう撮影した場合の被写体や背景のシチュエーションを色々想定してみると、被写体にビデオライトを当ててオートWBで撮ったほうが、きっときれいな絵が出来そうな気がするです。被写体の色は忠実に再現し、背景は青みを掛けられるんじゃないかな。
この辺り、次回のテスト項目

こんな感じでしょうか。

もっと簡単にまとめちゃうと、デフォルトではストロボ発光禁止+カスタムWBにしておけばいいってことかな。これだったら、とっさの大物出現にも対応できるだろうし。で、ここ一番の時にはビデオライト+オートWBにしておけば、色調に関してはまずまず問題ないってことでしょう。
絞り・シャッタースピード等々露出関連については、今回はまったくテストしてないので、この辺りの「とりあえず」の設定は決めかねます。これも次回の課題ね。

あー、だんだん課題が増えていく。(^^;

2002/12 慶良間 報告 おしまい...




  次回の課題 

 只今、鋭意製作中。


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